第2章はロシアについて語られています。
旧ソ連の崩壊、そしてロシアがプーチン政権になってから復活し始めたことを、トッド氏は自身の研究である人口動態、そして乳児死亡率の観点から見出しています。
また、権威主義的なプーチン大統領を嫌っている西側諸国のマスコミ報道とは違い、トッド氏によると、プーチンはロシア国民から支持を受けていること、ロシアは西側諸国とは異なる独自のシステムで安定化に成功し、堅調に復興しつつあること、そして諜報機関として悪名高いKGBが実はロシアにとっては欠くことのできないエリート養成機関となっていることが述べられています。
次回から、詳細について述べていきたいと思いますのでよろしくお願いします。
なお、旧ソ連末期からロシア連邦設立、プーチン大統領登場までの混迷期の具体的な様子につきましては、「あらかじめ裏切られた革命」をご覧いただければと思います。