第6章は、家族学者、人類学者であるトッド氏の長年の研究成果に基づくドイツの分析です。

 ドイツは、権威を重んじ、長子が親元と同居し、兄弟への相続配分は非平等となっている「直系家族型」の家族構成です。
 
 危機に陥った時は国家は、歴史的成功経験やその主要民族の家族型に基づいた(いわゆる地に足のついた)行動を起こすことが知られています。そのため、ドイツではどのような行動パターンを取りがちか、フランスとはどう異なるかということのほか、ドイツと家族型が同じである日本の事例(3.11の時における被災地での対応)も紹介されており、ドイツとは一体何者なのかということを鮮やかに記されています。

 同時に、日本とは一体何者なのか?ということを考える良いきっかけの章ともいえます。

ご期待ください。

Follow me!